データセンター改修で繰り返す石綿調査を効率化 ― 物件管理で止まらない運営を支える

物件管理

データセンター改修で繰り返す石綿調査を効率化 ― 物件管理で止まらない運営を支える

通信キャリアやデータセンター運営会社は、サーバールームや電源室、設備建屋など、多数の施設を自社で所有しています。これらの施設は24時間365日稼働しており、定期的な改修や更新工事が欠かせません。その際に必ず必要となるのが「石綿(アスベスト)調査」です。

しかし現場では、設備更新のたびに毎回ゼロから調査を繰り返し、工期遅延やコストの重複につながるケースが目立ちます。止まることが許されないデータセンターにとって、調査の非効率は事業継続リスクに直結します。

導入イメージ
▲データーセンターイメージ

■ 調査の繰り返しが抱える課題

  • 工期の遅延: 調査に時間がかかり、更新工事がスケジュール通りに進まない。
  • 費用の重複: 同じ建屋を何度も調査するため、無駄なコストが発生。
  • 履歴の分散: 調査結果が外注先や個人管理に留まり、次に活かせない。
  • 品質のばらつき: 調査ごとに表記や判断基準が異なり、全体最適が難しい。
調査業務の課題

■ 解決のカギは「物件管理」

そこで有効なのが「物件管理機能」を備えた調査システムです。施設ごとに調査履歴を登録し、データを一元化することで、次回以降は必要部分の更新確認に集中できます。

その効果は以下の通りです。

  1. 工期短縮:既存データを活用することで調査時間を削減。
  2. コスト削減:繰り返し調査の無駄をなくす。
  3. 履歴の一元化:担当者が交代しても継続的に利用可能。
  4. 品質の均一化:統一基準で管理でき、複数施設の比較も容易。
物件管理イメージ

■ データセンターならではの活用シーン

例えば、サーバールームの電源設備を更新する場合、初回調査で建物全体の情報を登録しておけば、次回以降は対象エリアの追加調査のみで済みます。これにより、更新工事を止めずに効率的に進められます。

さらに、複数のデータセンターを所有する企業であれば、全施設の調査履歴を横断的に管理でき、リスクベースで優先順位を決定可能です。これは安定運営だけでなく、経営判断のスピード化にもつながります。

活用シーンイメージ

■ 止まらない運営のために

石綿調査は法令対応にとどまらず、事業継続性を守るための重要な要素です。物件管理を導入することで、調査は「一度きりの負担」から「継続的に活用できる資産」へと変わります。

事業継続のイメージ

■ メタラボ石綿事前調査システム

メタラボ石綿事前調査システム なら、今回ご紹介した「物件管理機能」をはじめ、
調査データの一元管理・CSV出力・レポート自動生成など、
データセンター運営を止めないための仕組みが揃っています。

システム画面例

■ 著者紹介

前田 淳司
前田 淳司

1991年 NTT入社、その後2007年に総合解体工事業大手の株式会社前田産業に入社、解体工事業を現場から学び、その後同社常務取締役を得て、2022年株式会社metalab.を設立。
自らが経験した解体工事業の経験を活かし、人口減等の社会的課題を解体業に特化したサービス提供で業界イノベーションを推進したい思いから事業を立ち上げ、現在では解体工事現場代理人教育や解体施工技士対策講師等も実践している。解体工事業界18年目。

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