キャンパス改修に繰り返し必要な石綿調査 ― 物件管理で学内工事を効率化

物件管理

キャンパス改修に繰り返し必要な石綿調査 ― 物件管理で学内工事を効率化

大学や学校法人は、多数の校舎や研究棟、体育館、寮などを所有しています。これらの建物は築年数が長いものも多く、耐震補強や改修工事が定期的に必要となります。その際に欠かせないのが「石綿(アスベスト)調査」です。

しかし現場では、改修や補修のたびにゼロから調査を繰り返し、余計なコストや時間をかけてしまうケースが少なくありません。特に学事日程に合わせた短期間工事が求められる学校にとって、調査の非効率は工期遅延や混乱の原因となります。

キャンパスの外観イメージ

■ 学校施設で繰り返される課題

  • 工期遅延: 調査に時間がかかり、新学期やイベント開始に間に合わない。
  • 調査費用の重複: 同じ建物を繰り返し調査し、無駄なコストが発生。
  • 履歴が活用されない: 過去調査の記録が紙や外注先に留まり、次回に使えない。
  • 品質のばらつき: 調査者ごとに基準や記録方法が異なり、比較や管理が困難。
工期遅延・コスト重複・履歴未活用の課題イメージ

■ 施工会社に丸投げしていないか?

石綿調査を施工会社に任せきりにしてしまう学校法人も少なくありません。しかし、その結果「調査データが施工会社の手元にしかなく、自校で履歴を管理できていない」状況が生じます。

これでは、次の改修で再びゼロから調査をやり直すことになり、工期の遅れや費用の無駄につながります。もちろん施工会社への依頼は必要ですが、調査結果を学校側で一元管理することこそが、効率的で計画的な施設運営の鍵です。

施工会社任せでデータが外部に散在するイメージ

■ 解決のカギは「物件管理」

「物件管理機能」を備えた調査システムを導入すれば、校舎や研究棟ごとに調査履歴を登録・蓄積できます。これにより、次回以降の調査は対象部分の更新に集中でき、工期短縮とコスト削減が実現できます。

導入メリット

  1. 工期短縮: 既存データを活用し、限られた休暇期間で効率的に工事を実施。
  2. コスト削減: 同じ校舎を繰り返し調査する無駄をなくす。
  3. 履歴の一元管理: 担当者が変わっても記録を継承し、長期的に活用可能。
  4. 品質の均一化: 統一基準で記録でき、全学的に比較・管理が容易。
物件管理システムのイメージ

■ 学校法人ならではの活用シーン

例えば、夏休みに実施する耐震補強工事では、初回調査で校舎全体を登録しておけば、次年度以降は補強対象エリアの更新調査だけで済みます。これにより、短期間での工事完了が可能となり、学生生活への影響も最小限に抑えられます。

さらに、複数キャンパスを持つ大学であれば、全校舎の調査履歴を横断的に管理し、修繕計画や投資判断に活用できます。

夏休みの短工期工事とデータ活用のイメージ

■ 調査を「資産」に変える

石綿調査は法令対応のためだけではなく、安全で効率的な教育環境を維持するための重要なプロセスです。物件管理を導入することで、調査は一度きりの負担ではなく「将来に活かせる資産」へと変わります。

学内工事を効率化し、教育活動への影響を最小限にするために――今こそ物件管理を取り入れるべき時期です。

調査資産化のイメージ

■ メタラボ石綿事前調査システム

メタラボ石綿事前調査システムなら、物件管理を中心に調査データの一元管理・CSV出力・レポート自動生成までワンストップ。短い学事スケジュールの中でも、工期リスクとコストを抑えつつ品質を平準化します。

メタラボ石綿事前調査システムの画面例

■ 著者紹介

前田 淳司
前田 淳司

1991年 NTT入社、その後2007年に総合解体工事業大手の株式会社前田産業に入社、解体工事業を現場から学び、その後同社常務取締役を得て、2022年株式会社metalab.を設立。
自らが経験した解体工事業の経験を活かし、人口減等の社会的課題を解体業に特化したサービス提供で業界イノベーションを推進したい思いから事業を立ち上げ、現在では解体工事現場代理人教育や解体施工技士対策講師等も実践している。解体工事業界18年目。

© metalab.

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