倉庫の庇や搬送ラインも対象に。物流施設の“見落とされがちな”工作物調査
大型倉庫や配送センターでは、建築物（倉庫本体）に加えて、工作物（庇・搬送ライン・架台・ドックレベラー・外部階段・看板フレームなど）が多数存在します。改修・更新のたびに必要となる石綿（アスベスト）事前調査は、建物だけを見ていると対象漏れが起きがちです。
本記事では、物流施設で見落としやすい“非建築物＝工作物”の調査課題と、metalab.の物件管理を活用した効率化の方法を紹介します。
■ 繰り返し調査が招く問題（物流施設の実情）
物流施設では、繁忙期や荷主の切り替えに合わせて短納期のレイアウト変更が頻発します。建築物調査に加え、庇・搬送ライン・鉄骨架台・看板フレームなどの工作物を毎回ゼロから調べると、次の課題が生じます。
- — 対象漏れ： 建物だけを対象にして庇・ドックレベラー等を見落とす。
- — 重複調査： 同じ搬送ラインや中二階（メザニン）の架台を何度も再調査。
- — 履歴の分散： 紙・Excel・個人PCに散在し前回結果を活用できない。
- — 工期遅延： 調査時間の増大で入替工事のスケジュールが圧迫。
■ 「物件管理」で解決できる
metalab.の物件管理機能を活用すれば、倉庫本体に加え、庇／搬送系／架台／外部付帯設備などを「棟」「系統」「設備単位」で整理し、調査履歴・分析結果・写真・図面をクラウドで一元管理できます。
導入メリット
- 範囲特定： 次回は“変更箇所だけ”抽出して再調査。
- 履歴活用： 設備IDに過去の分析結果・写真を紐づけ、判断を高速化。
- 品質平準化： 表記・手順をテンプレート化し、担当者が変わっても一定品質。
- 共有迅速： 協力会社・分析会社とオンラインで完結、メール往復を削減。
■ 物流ならではの活用シーン
- 庇（ひさし）・トラックバース： 外部庇の鉄骨・塗膜、バース周りの付帯設備を設備IDで一括管理。
- 搬送ライン・仕分け設備： ライン毎に“架台・ダクト・電設トレイ”を紐づけ、部分更新時に再調査対象を即抽出。
- メザニン（中二階）・作業用歩廊： 床材・塗膜・手摺部材を区画単位で台帳化。
- ドックレベラー・可動扉： ゴム・ガスケット・塗膜の分析履歴を保存し更新時に再利用。
- 看板フレーム・外部階段・照明ポール： 付帯鉄骨の塗膜調査の重複を防止。
複数拠点を持つ企業では、拠点横断で「どの施設にどんなリスクが残っているか」を一覧し、予算配分の根拠にできます。
■ 現場担当者を助ける「物件管理」
レイアウト変更やテナント入替のたびに調査が必要となる物流現場では、「前回どこまで調べたか」を即時に把握できることが重要です。metalab.では以下を標準装備。
- — 設備写真＋位置＋分析結果を設備IDで一体管理
- — フィルターで再調査対象だけを抽出
- — 引き継ぎメモ・操作ログで担当交代時も迷わない
- — 協力会社・分析会社とオンライン連携でやり取りを短縮
これにより、繁忙期の短工期でも、調査→工事のボトルネック化を回避できます。
■ メタラボ石綿事前調査システム
メタラボ石綿事前調査システムなら、物件管理を中心に調査データの一元管理・CSV出力・レポート自動生成までワンストップ。物流改修での工期リスクとコストを抑えつつ、品質を平準化します。
■ 著者紹介
1991年 NTT入社、その後2007年に総合解体工事業大手の株式会社前田産業に入社、解体工事業を現場から学び、その後同社常務取締役を得て、2022年株式会社metalab.を設立。
自らが経験した解体工事業の経験を活かし、人口減等の社会的課題を解体業に特化したサービス提供で業界イノベーションを推進したい思いから事業を立ち上げ、現在では解体工事現場代理人教育や解体施工技士対策講師等も実践している。解体工事業界18年目。
© metalab.
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