発電所・変電所・ガス設備など高温工作物で進む義務化対応

物件管理

発電所・変電所・ガス設備など高温工作物で進む義務化対応

エネルギー施設では、高温・高圧・高電圧という厳しい環境に対応するため、過去の改修で断熱材・保温材・ガスケット・塗膜が多層化・多種化しているケースが少なくありません。建築物の調査に加えて、ボイラー・タービン周辺・熱交換器・高温配管・排気ダクト・変電設備の架台などの工作物も、改修・更新前の石綿(アスベスト)事前調査が必要です。

本記事では、高温工作物ならではの調査ポイントと、metalab.の物件管理による効率化をわかりやすく紹介します。

発電プラントと配管設備のイメージ

■ 繰り返し調査が招く問題(エネルギー施設の実情)

  • 高温配管・ボイラー: 断熱材・保温材の旧材残存、塗膜の多層化で判定が難しい。
  • タービン・熱交換器: パッキン・ガスケットの材質差や交換履歴が複雑。
  • 変電設備・盤類: 架台・筐体の塗膜層管理、周辺ガスケットの見落とし。
  • 煙突・排気ダクト: 高所・広範囲ゆえに調査が断片化し、漏れ・重複が発生。

停止時間(アウトリーチ)が限られるため、再調査の最小化履歴の再利用が品質と工期の双方に直結します。

熱交換器や高温配管のイメージ

■ 「物件管理」で解決できる

ライン・ユニット・設備ID・系統で台帳化し、改修時は対象部位だけを抽出。停止計画に合わせて短時間で確実に終える運用へ。

導入メリット

  1. 範囲特定: ライン/ユニット単位で再調査箇所を即抽出。
  2. 履歴活用: 分析結果・写真・位置情報を設備IDに紐づけ、判断を高速化。
  3. 品質平準化: 高温設備向けのテンプレートで表記・手順を統一。
  4. 共有迅速: 設計・施工・分析がクラウド上で同じ情報を参照。
エネルギー施設の系統管理画面イメージ

■ エネルギー施設ならではの活用シーン

  • ボイラー・高温配管: 断熱層・塗膜層の分析履歴を層別保存し、更新時に再利用。
  • タービン・熱交換器: ガスケット種別と交換履歴をロットで管理、停電/停止の計画に即反映。
  • 変電所・配電盤: 架台・盤の塗膜履歴を盤IDで台帳化、部位別の含有リスクを可視化。
  • 煙突・排気ダクト: 高所作業の安全計画と調査結果を紐づけ、手戻りを防止。

複数サイトを保有する事業者では、拠点横断でどの設備にどんなリスクが残るかを一覧し、投資優先順位付けに直結できます。

変電設備と架台のイメージ

■ 現場担当者を助ける「物件管理」

停止計画の中で“確実に終わらせる”には、現場で迷わない台帳が不可欠です。metalab.では次を標準装備。

  • — 設備写真+位置+分析結果を設備IDで一体管理
  • — フィルターで停止計画対象だけを抽出
  • 引き継ぎメモ・操作ログで担当交代も迷わない
  • — 協力会社・分析会社とオンライン共有で往復を最小化

これにより、調査は「毎回やり直す作業」から「活用できる資産」へ。工期リスクとコストを同時に抑制します。

停止計画に合わせた再調査抽出イメージ

■ メタラボ石綿事前調査システム

メタラボ石綿事前調査システムなら、物件管理を中心に調査データの一元管理・CSV出力・レポート自動生成までワンストップ。エネルギー施設の停止計画にフィットする情報整理で、工期リスクとコストを抑えながら品質を平準化します。

メタラボ石綿事前調査システムの画面例

■ 著者紹介

前田 淳司
前田 淳司

1991年 NTT入社、その後2007年に総合解体工事業大手の株式会社前田産業に入社、解体工事業を現場から学び、その後同社常務取締役を得て、2022年株式会社metalab.を設立。
自らが経験した解体工事業の経験を活かし、人口減等の社会的課題を解体業に特化したサービス提供で業界イノベーションを推進したい思いから事業を立ち上げ、現在では解体工事現場代理人教育や解体施工技士対策講師等も実践している。解体工事業界18年目。

© metalab.

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP
CLOSE