道路設備・遮音壁・標識基礎も“工作物”。公共インフラの石綿調査

物件管理

道路設備・遮音壁・標識基礎も“工作物”。公共インフラの石綿調査

道路・橋梁・トンネルなどの公共インフラでは、遮音壁・標識ポール・道路照明・歩道橋・排水設備など、建築物以外の工作物が多数存在します。これらも2026年以降は石綿(アスベスト)事前調査の対象に含まれます。

本記事では、管理主体が多層に分かれる公共案件での調査課題と、metalab.の物件管理機能を活用した効率的な対応策を紹介します。

道路照明と標識ポールのイメージ

■ 繰り返し調査が招く問題

  • 管理主体の多層化: 国・県・市・高速道路会社など複数の発注者が存在し、帳票・調査仕様が統一されにくい。
  • 広域分散: 数十キロにわたる現場で調査履歴の共有が難しい。
  • 多層塗膜・基礎部材: 支柱や基礎部の旧層塗膜・目地材に石綿が残存しているケースが多い。
  • 規制・夜間作業: 交通規制や夜間帯での調査に制約があり、調査精度が不均一になりやすい。

調査のたびにゼロから現地確認が必要となり、工期の遅れ・重複調査・コスト増が発生するのが実情です。

遮音壁パネルと支柱のイメージ

■ 「物件管理」で解決できる

区間・路線・構造物IDごとに調査履歴を登録しておくことで、次回以降は該当箇所だけを再調査できます。metalab.の物件管理機能では、地図・写真・帳票を一体化し、現場・設計・分析会社が同一データをリアルタイム共有できます。

導入メリット

  1. 工期短縮:既存履歴を活用して短時間で調査完了。
  2. 重複防止:構造物ごとに履歴を管理し、再調査を最小化。
  3. 品質均一化:帳票フォーマットを統一し、自治体間でのばらつきを削減。
  4. 共有効率化:発注者・施工者・分析者間の確認をオンラインで完結。
公共インフラ向け台帳管理画面イメージ

■ 公共案件ならではの活用シーン

  • 遮音壁改修: 支柱・パネル・基礎の塗膜と目地材を区間別に記録。
  • 標識・照明ポール: ポールID単位で塗膜・基礎材・目地材を管理。
  • 歩道橋・橋梁: 支承部・桁・床版などの層別結果を部材ごとに台帳化。
  • 法面・排水設備: 付帯構造の塗膜・補修履歴も一括登録可能。

広域の複数現場でも、地図上で位置と履歴を把握できるため、進捗・リスク・完了率を一目で確認できます。

歩道橋・跨道橋の部材構成イメージ

■ 現場担当者を助ける「物件管理」

metalab.の物件管理は、現場作業者が迷わず安全に調査できるよう設計されています。

  • — 写真+位置+層別結果+規制条件を構造物IDで一体管理
  • — フィルターで夜間・高所・交通規制対象を即抽出
  • 引き継ぎメモ・操作ログで担当交代もスムーズ
  • — 発注者・監督員・分析会社とオンライン共有で報告が迅速

調査を「毎回ゼロから」ではなく「活用できる資産」へ。現場の安全と効率を両立します。

公共インフラ案件の再調査抽出・共有イメージ

■ メタラボ石綿事前調査システム

メタラボ石綿事前調査システムなら、物件管理を中心に調査データの一元管理・CSV出力・レポート自動生成までワンストップ。公共インフラの広域案件でも、工期リスクとコストを抑えながら品質を平準化します。

メタラボ石綿事前調査システムの画面例

■ 著者紹介

前田 淳司
前田 淳司

1991年 NTT入社、その後2007年に総合解体工事業大手の株式会社前田産業に入社、解体工事業を現場から学び、その後同社常務取締役を得て、2022年株式会社metalab.を設立。
自らが経験した解体工事業の経験を活かし、人口減等の社会的課題を解体業に特化したサービス提供で業界イノベーションを推進したい思いから事業を立ち上げ、現在では解体工事現場代理人教育や解体施工技士対策講師等も実践している。解体工事業界18年目。

© metalab.

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